・再建!第参新御嬢様領域
キタの湘南を出てから約ふた月、俺はキタの大地西海岸の漁村、インスマス・・・じゃなくて、オーガディアに流れ着いていた・・・
M:「あーのどかだなー。夕日はキレイだし魚にウニにトンカツまでうまいし。キタの湘南に比べて冬はきついだろうがいいところだなー」
シパーンッ!!
M:「ぐはッ!ななな何事ッ?!って、おおおお嬢様ッ!!」 直:「何事、ではありませんわ。引越から一体どれだけの年月が経っていると思っているのです?」 M:「ハハハ、そ、そうでございますな、ふた月くらい???」 直:「それだけ経って、未だに更新も撮影領域の再建もできていないとは一体どんな了見なのかしら?」 M:「そ、そうでございましたッ!た、ただ今・・・」 直:「全く、ネタや活動の系統がすっかり増えているとはいえ、無能すぎますわ・・・」 |
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M:「ふぅ、できましたぞお嬢様。」 直:「ふぅん、で、この使用人は、このワタクシをいつまで立ったままにしておくのかしら?」 M:「は?は、はぁ、も、ももも申し訳ございませんッ!!」 |
M:「い、いつもの椅子でございます・・・どうぞどうぞごゆるりと。それでは・・・」 直:「・・・爺や。それで?」 M:「はい?」 |
直:「・・・他の家具はどうしたのかしら?しかもお茶すら出さない弛みきった使用人がどこにいるというのかしらねえ?」 M:「は、はぁ、たたたただ今ッ!」 |
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M:「ど、どうぞ・・・」 直:「全く、この程度を再建するのにどれだけかかっているのかしらねぇ・・・」 M:「ももも申し訳ございませんんんんん・・・」 |
直:「まぁ、いいですわ。アナタが無能なのは何も今に始まった話ではないですし。」 M:「う、うぅ・・・そ、それにしても、お嬢様のための撮影領域を構築するのもこれで3回目ですなぁ・・・」 直:「そうでしたわね。最初はオホーツク番外地。次はキタの湘南、そしてここ、オーガディア。これで三カ所目・・・」 M:「ではここを、第参新御嬢様領域と命名いたしますッ!」 直:「一体なんですのそのネーミングは・・・」 M:「ふ、不許可でございますか?」 直:「アナタにはその程度しか期待できないのは十分分かっておりますわ。勝手になさい。」 M:「は、はいぃぃぃぃぃぃ・・・そ、それにしても・・・お嬢様、急にお年を召されましたなぁ・・・ま、まさかIAGSなんかを発症されたとか???」 |
直:「・・・何ですのそれは?」 M:「い、いいいいいいいいえその、美人度が急増と言いますかそのなんですか、成長と言いますかなんと言いますかなされましたなぁハハハ」 直:「フン、起動して10年も経てば成長くらいするものですわ、ええと?あら、アナタも一段と成長しましたわよ?」 M:「そ、そうでございますか?いやぁ私が慎ましく隠しすぎた故に何処に行ったかすーっっっかり行方不明となっておりましたそれを見抜くとは、さすがは再起動したお嬢様でございますなぁ!」 |
直:「・・・成長したのはアナタのその醜いハラ・・・いえお腹だけですわ。少しは節制ということを覚えられないのかしらねぇ。」 M:「ぐはあああああああああッ!」 |
で、
直:「ま、何はともあれ、これで落ち着きますわ・・・しばらく動きたくないものですわね。」
次回予告 お嬢様は引越荷物の中から再び立ち上がった! M氏はとりあえず生き延びることができたが、始末された方がマシという幕切れとなった! しかし、しかしながらまるで謎の解明は進展していない!始めから謎なんてなかった、というワケにはいかないので、さすがにそろそろまずいぞ!どうするどうなる??? 待て次回!”大推理超大作!SC機関の謎” 遂にお嬢様再起動、最大の謎に挑む!のか挑めるのか??? M(偽名)こと縺尋・サザッキィ先生に励ましのお便りを・・・いえその出して頂かなくてもいっこうに構いません・・・。 |
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最近ココを見に来た諸君のために、説明しよう!
「御嬢様領域」とは、ウチのお嬢様のために用意された撮影環境である。築数十年という借家の和室に布や家具など様々な品を配置することで、少しでも贅沢な雰囲気を出そうとしただけなのだ!
と、いうことで、例によって”よりぬき人形といる生活”を。
人形といる生活 第22回”御嬢様領域?”(初出:2006年11月)
この頃は、まだオホーツク番外地でした・・・おまけに直子さんもサポートガイノイドとしての通常モード、すなわち優しく冷静な人格がまだ残っていた頃・・・いえまぁその人格モードでは話のネタに困るので、ネタ作りに非常に便利なお嬢様モードにどんどんシフトしていったというのが真相です。
そうそう、”ユミザー”とは当時、等身大人形愛好家の間で流行していた言葉で、”等身大人形のために湯水のように予算を使う者”という意味でした。言葉は廃れてもそういう人物は後を絶たないというのが・・・感慨深いものです。
さらに、”よりぬき人形といる生活”。オホーツク番外地からキタの湘南へ移った際の再建ネタでございます。
人形といる生活 第48回”再建!その名も第弐御嬢様領域”(初出:2009年5月)
あー、お嬢様のお顔が変わった以外はほぼそのままですな。ハハハ。