・彼女がアリスだった頃・・・そして重大発表再び。

直:「さて、無能な使用人を始末したところで少し落ち着きましょうか。」

直:「ワタクシがアリスだった頃・・・そんな頃もありましたわ・・・」
直:「私の初期コードは、東洋インダストリィ製ガイノイド、タイプCGPS”アリス”。そのコードネームで初起動してから11年・・・既に絶版となって久しい初期構成から、幾度となくカスタムとパーツの代謝を繰り返し、再起動を経てここまで来た・・・もう初期構成パーツは完全に代謝して、被写体としては残っていない・・・。残っているのは”直子”の名と膨大な装備品や調度品。そして”お嬢様”の称号が私を構成している・・・」
直:「初期機体構成とコード”アリス”は既に存在しない。でも・・・」

直:「何かを”継承”したのは私だけ、とは限りませんわ・・・ふふふっ」




M:「うう、ひどいでございますよお嬢様、残機があるから良かったようなものの、いきなり始末とは・・・」
直:「あら爺や、良かったですわねぇこのサイトが
ゲーム的リアリズムに基づいてて。」
M:「それは何だか違うような違わないような。ってなんであのタイミングで
使用人を始末という凶行に???」
直:「うーん、
特に深い意味はありませんわね。何となくそうすべきパターンだと判断したからと・・・おまけにあのタイミングで始末しておけば、次回に続く、でネタを引っ張ることができる、ということで、アナタが無能な故のネタ不足を少しでも補うために次回に引っ張る努力をこのワタクシがして差し上げたのですから、ありがたく思いなさい。」
M:「ううぅ、そ、そうでございますか・・・」
M:「そ、それにはしても、なんだか今どなたいらっしゃいましたような・・・」
直:「フン、その様なワケなどありませんわっ。それ以前に早いところ撮影領域の再整備を・・・と、言いますか、前回予告した”御嬢様領域ちょっとずつ大復活”はどうしたのですッ!!」
M:「あ〜ッ!!!そうそうそうでございましたッ!!」
直:「な、なんですのいきなり???」
M:「ええとその、私の転属が決まりました・・・」
直:「あら良かったですわね。
吸血部隊にでもどこにでも送られなさい、って、まさか・・・」
M:「そのまさかでございます。またしても転地転属でございます。」
直:「・・・8年前・・・8年前と
全く同じですわね・・・仕方がありませんわっ、それでは問題の無いように準備なさい。」
M:「と、ところででございますが、お嬢様の贅沢の為に増え続けた装備品調度品その他及びサイトのネタ用の各種物品が山のようにありまして」
直:「それで?」
M:「あの、す、少し整理をしてはいかがかと」
直:「
不許可ですわ。」
M:「は、はぁ。」
直:「ワタクシのものはワタクシのもの。処分などあり得ませんわッ。
全て輸送なさい。」
M:「は、はぁ、そ、それでは
膨大な、あまりに膨大なコストが・・・」
直:「フン、それは
当然使用人たるアナタが支払うのです。仕方なく雇用して差し上げているコトへの感謝を、せめてこんな時くらい表しなさい。」
M:「は、はぁ、そ、そうでございますか・・・?」
直:「で き な い と で も ?
M:「い、いえいえいえいえその様なことはッ!そ、それではその様にさせていただきますぅ」
直:「よろしい。それでは・・・さようなら、キタの湘南!」






で、




御嬢様領域は再び引越荷物に消えた。あらゆる人形も同じだ。伊達公よさらば。振り返れば遠ざかるキタの湘南。次の旅が始まる。旅というにはあまりに辛く、あまりに悲しい北北東に向かっての200q。
今回、人形といる生活REBOOT、「転勤」
不死鳥は、炎を浴びて、蘇る。

一人のお嬢様が、引越荷物となって流れた。一瞬のその光の中に人々が見たものは、我侭、贅沢、極悪。今すべてが終わり、駆け抜ける悲しみ。今すべてが始まり、新天地に希望が生まれる。
今回、「転居」
遙か北北東に、すべてをかけて。

はい、ということで、サイトリブートからほとんど更新もせず一年近く経ってしまいましたが、私自身の転勤転居によりまた全てをたたむことと相成りました・・・まぁその、これを予定しての本格始動の延期でございました、と言い訳なんかもしておく次第でして・・・とにかく結果としてはほぼ何も処分することなく、1年計画で膨大なコストをかけ何とか転居いたしました。今後ぼちぼちと撮影領域を始め再建していく所存でございます・・・。



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最近ココを見に来た諸君のために、説明しよう!
「御嬢様領域」とは、ウチのお嬢様のために用意された撮影環境である。築数十年という借家の和室に布や家具など様々な品を配置することで、少しでも贅沢な雰囲気を出そうとしただけなのだ!
と、いうことで、例によって”よりぬき人形といる生活”を。
人形といる生活 第22回”御嬢様領域?”(初出:2006年11月)
この頃は、まだオホーツク番外地でした・・・おまけに直子さんもサポートガイノイドとしての通常モード、すなわち優しく冷静な人格がまだ残っていた頃・・・いえまぁその人格モードでは話のネタに困るので、ネタ作りに非常に便利なお嬢様モードにどんどんシフトしていったというのが真相です。
そうそう、”ユミザー”とは当時、等身大人形愛好家の間で流行していた言葉で、”等身大人形のために湯水のように予算を使う者”という意味でした。言葉は廃れてもそういう人物は後を絶たないというのが・・・感慨深いものです。

ちなみに、今回たたんだのは、厳密にはキタの湘南に構築された、”第弐御嬢様領域”でした・・・
と、いうことで、”よりぬき人形といる生活”をもう一本。8年前、オホーツク番外地からキタの湘南への転属命令が下った際のお話です。
人形といる生活 第47回”お嬢様再登場、そして衝撃の事実”(初出:2009年3月)

劇中何度も言及される”ProjectW”とは、自作アルミ骨格を内蔵し、当時夢であった、軽量で可動とグリップ、スタンドによる直立を兼ね備えた半自作撮影用ボディのことです。今やどれもシリコンドールで高いレベルで実現しておりますが、当時は本当に夢だったんですよ信じてくださいよぉ