Ｍ：「え？もう秋も深まる時期だというのにまだ何かあるんですか？」
鈴：「はい、私の情報網が道内の痛車募集をキャッチしました。移動式人形写真展展開のチャンスです。これを逃す手はありません。」
Ｍ：「はぁ、で、場所はどこでしょう？」
鈴：「北海道札幌市白石区、アクセスサッポロという場所を会場として行われます。」
Ｍ：「おおぅ、それは我が故郷の街ではないですかッ！育った区とは反対側ですが。しかし白石区となると白石区を、白石区だけを守るヒーロー、雅楽戦隊に迎撃されませんかねぇ？」
鈴：「さぁ？それに関しては20年以上前のデータしかありませんので不明です。と言いますかＭさん、水曜どうでしょうなんて2回くらいしか観たことないじゃないですか・・・･じゃなくって、イベント名は札幌プリンセスフェスタ及び札幌プリンスフェスタとのことです。」
Ｍ：「え・・・プリンセス？プリンス？ど、どっちですか？」
鈴：「同時開催らしいのですが・・・詳細はよく分からず、とにかく痛車が募集されているのは確かです。」
Ｍ：「は、はぁ。それで・・・」
鈴：「参加は当家当主直子さんによる決定事項です。で、例によって既に話が間延びしていますのでさっさと進めます。」
Ｍ：「え、そ、そうなんですかそうでございますか・・・」
鈴：「今回痛車募集が屋外展示と屋内展示でされています。屋内展示は限定5台分とのことですが、どちらで申し込みますか？」
Ｍ：「はぁ、屋内もありますか・・・しかしまぁ限定5台なんてところには、きちんとしたラッピングの痛車に入って頂くべきでしょう・・・屋外でエンットリィィィヒィーヤッハー海が、波立っている、でいきます。」
鈴：「Ｍさん、そのネタしつこいです。いくらズゴックを再利用したモビルダイバーとか拡散ビーム砲クーベルメが浪漫だからと言って・・・え、ええと、本当に屋外展示でよろしいのですね？」
Ｍ：「問題ない！何故なら私は過去二度、移動式人形写真展を屋外で展開してきているからだッ！」
鈴：「了解です。実行委員会の発表によりますと、”車両の周囲にドール等多少の範囲は展開しても可ですが自己責任でお願いします。”だそうですので、前回同様のディスプレイが可能と判断されます。」
Ｍ：「お、それはありがたいですな。主催者側から提示されるルールに関してはいつも熟読を心がけないといけませんね・・・。」
鈴：「そうですね。ちなみに今回の作戦名は、”故郷よ、これが移動式人形写真展だ大作戦(Operation My hometown,I have now returned.)”です。幸運を祈ります。では抜かりなくご準備を。」
Ｍ：「り、鈴さん、たまには手伝ってくれてもですね・・・？」
鈴：「それは今も昔も使用人の役目です。痛車ということであればテーマが一年以上変わらないことも普通ですから、少なくともイベントが一巡するまで”カナダの世界の人形のアリス展”を継続するのが良いと判断されます。となると、出撃は妹、新依名ですから、くれぐれも装備品の忘れ物などないように。そして新依名の言葉は当主直子さんの言葉と思って即時従うように。では、私はこれで。」
Ｍ：「は、はぁ。」
