・二度あることは。
あの契約から早一年が過ぎたある日・・・
M:「昨年、”身構えている間は死神は来ない”なんて台詞を聞いたような気がしますが、この時期になると身構えていてもやって来るもの、固定資産税にクルマの税金、そして・・・」
新:「おじさ~んっ、来たョ~っ。」 M:「わぁッ出たぁッ!しししシ•ニ•ガ•ミっていいますかシニ紙ッ!」 |
新:「そんなつまらない冗談はいーから、さぁ~っさと記入捺印、しよ?このネタもう3回目だから、あんまり引っ張っても面白くないよ〜っ。」 M:「あ、あのですね新依名さん、確か前回までは契約書の前に図案と価格が明記されたダイレクトメールがあったはずなのですが•••」 |
新:「えーどうせ記入捺印することになるんだからいらないよねー?」 M:「い、いやいやいや、どう考えてもその理屈はおかしいのではないかと思うのですが•••ッ!」 |
新:「仕方がないなぁ・・・じゃ~んッ!」 M:「おおッこれはッ!まさに花見の国のアリスっ!」 新:「タイトルはブルーミンアリスだよ~っすっばらし~よね~っ」 |
M:「って、まさか先日の桜堤の近くでの撮影はフラグ・・・?し、しかしアリスと桜といえば、当家所蔵の特別作品、桜の国のアリスがありますから、今回は見送り、あるいはヒロインアップのみとか・・・」 |
新:「何言ってるのおじさん、こんな見事な作品、超大判画一択に決まってるじゃない」 M:「え?一昨年は作家10周年特別サイズだったものがまさかまさかの常態化?」 |
新:「はぁーいっつべこべ言わずにさっさと記入捺印するぅ。画商さんが待ってるんだから。手間かけさせないでねぇ?」 M:「いや、あの、この展開は毎度」 新:「だぁからぁ早くしようねぇー」 |
新:「おい、そこの使用人、さっさと記名捺印するのだ!」 M:「い、いえ、今からでも遅くないのでその莫大な額の超大判画契約書をレギュラー版とかヒロインアップに差し替えをですねぇ」 |
新:「ふぅーん、おじさんそぉーんな態度するんだぁ。ふぅ~ん」 |
新:「あーこれは談判破裂して暴力の出ちゃう番かなー。」 |
新:「さ、そこに座って。」 |
M:「そ、それは前日4月1日に一度だけ登場したアタックドールガン217スペシャル!」 新:「こんな時便利だよねー。さぁグズグズしてるとおじさんの残機が減っちゃうよー。」 |
M:「あッ肝心な筆記用具を忘れましたでございますッ恐らく14万8千光年の彼方にあるとおもわれますので今から前人未踏の旅にですねぇ」 |
新:「なぁーんだそんなことかー。用意してあるよー。」 |
新:「つまらない冗談はいいからさっさとしようねー。」 M:「う、うううぅ」 |
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M:「き、記入しましたぁ」 新:「あとは捺印よ。二枚目だかんねー」 M:「う、ううっ、捺したら終わりだぁ何かこの危機的状況を逃れる方法はぁ」 |
M:「おおッ印鑑入れの朱肉が30年近い経年で遂に消滅!こ、これはまさに天祐!って、新依名さんいやぁ残念だなぁこれでは捺印が出来ませんぞっということで、今回の購入契約は無かった事に・・・」 |
新:「あたらしい朱肉も用意してあるよーあたしとしては血判にしてもいいんだけどーおじさんの残機減っちゃうよーどーするー?」 |
M:「う、ううう、お、捺させていただきますですぅ」 新:「わかればよろしい。」 |
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新:「ミッション完了。ガイノイドシステム、記入捺印のお手伝いモードを解除。」 M:「お、お手伝い・・・?」 新:「おじさん、何か言った?」 M:「い、いえ何もッ!!」 |
新:「ならばよろしい。手間、かけさせないでよね。あたしは面倒がキライなの。ふふっ」 |
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M:「あああ私の年収が吸われていきますぅ」 新:「良かったね~取るに足りないおじさんの収入が、あたしたちの背景を豪華に飾る絵画に変わり、そしてほんのささやかでも素晴らし〜いっ作家さんの創作を支えるお役にたつんだよ~っ」 |
M:「で、では最後に私めが投函をですねぇ・・・」 新:「あ、おじさんに任せると無かったコトにする可能性があるから、あたしが投函しとくよー。じゃ、おじさんあとは死払いよろしくねー。」 M:「ぐはぁっ!!」 |
はい、と、いうことで毎年恒例となってしまった感はありますが、またしてもホンモノの契約書を使って遊んでしまいました。関係の皆様にはこの場を借りて重ねてお詫び致します。
とはいえ、年収手取りの数割を投じているのですから、このくらいは大目に見て頂きたい・・・!
それはそうと、この売り上げが自分が決して行けない首都圏や西日本などの場所でしか行われない、趣向を凝らした作家来場展などにつながっていることを思うと・・・これを見た方の中で、地続きで行ける方が、一人でも突破し作家来場展に合流するのだ。北海道人の真実の戦いを、後の世に伝えるために!・・・って?あれ?
いずれにしても、今年もイベントか何かの機会で公開開封をできたらと思っておりますので、北海道でこの作家の作品をジグソーパズル以外で見てみたいなぁという方につながることを心より願うばかりです。そりゃ北海道の片田舎の独り者が自宅で開封するよりは、ずっと価値があるってもんですぜ!お値段以上に楽しまないと・・・ね。
実はこの作家の小型作品は何だかもったいなくて開封せずに保存してあるものがあったりします・・・言ってみれば、晴れの日のためのワインのように・・・?いつか何かの祝いに、晴れ晴れとした気持ちで開封する日が来てほしいものです・・・。
何より、今回も新依名さんがノリノリで良い(悪い)表情をしてくれました。これだけでもお値段以上に良かったのかもしれません。この時点ではもちろん作品は届きもしていないし死払いもしてはおりませんが!!(笑)
と、いうことで、
次回予告 巡る、巡る、春から夏へ、夏から秋へ。秋から冬へ。 更新を怠ったまま流れる時は全てを押し流す土砂流。 しかしそのままで済まされる筈など、無い。 冬から春へと巡る時、あの欲望が、あの策謀が、桜と共に甦る。 次回、激突、阻止限界点 ギャンブルが良いのは、ゲームの中だけに、在る時だけ。 |
結局こちらの更新はしないまま一年が経過してしまいました。次回もまた同じような趣旨だったり。あははー。