・2019年秋のある日(後編)
ところ変わって日本海側某所から某所へ・・・
新:「わっあーい山だーっ」 M:「あああ新依名さん、あんまりはしゃぐと転びかねませんですよッ」 |
新:「大丈夫大丈夫ぅー」 M:「いえその辺は落ち葉が積もっております上に木の根が滑りやすくてですねッ」 |
新:「この通りぃ、大丈夫だってば!」 M:「は、はぁ、なら良いのですが・・・。」 |
新:「ね?大丈夫だったでしょ?」 M:「は、はぁ。爺やは気が気でなりませんでしたぞ」 |
新:「おじさん心配しすぎ−。もうトシなんだから残機減るのが早くなるよー」 M:「し、しかし新依名さんに何かあっては・・・」 |
新:「ふふっ。でも、あたしのこと心配してくれるのは嬉しいなー。」 M:「そ、そう言って頂けますと何とも光栄でございまして」 |
新:「それにしても、いいところ見つけてくれたねー。だぁーれも来る気配もないし。」 M:「はい、紅葉の時期も終わりですし・・・」 |
新:「ダム湖をわたる風も気持ちいい−」 M:「そうですな・・・寒くはありませんか?」 新:「ううん、全っ然。今日はあったかいし。」 M:「この時期にこの様な良い天気の日があるとは、幸運でございましたな。」 |
新:「幸運はあたしのおかげ。でも、おじさんが用意してくれたアウトドア装備のおかげでもあるよー」 M:「いやぁそれはよかったでございますッ」 |
新:「それにしても、広い空・・・」 |
新:「こんな空の下でモデルができるなんて、あたし幸運なんだろうな」 |
新:「もっとたくさんの人形モデルが、もっと心配なく撮影できる世界になっていくといいな・・・」 M:「全くでございますな。」 |
で、さらに場所を移し・・・
M:「さて、時間的には撮影はここで最後になりそうですな・・・」 新:「そだねー。日が傾いてきてるし・・・」 |
新:「ここもヒト、いないねー」 M:「そうでございますな。せっかく整備された場所なのに、勿体ない・・・」 |
新:「だから、あたしが出られるんだけどね。」 M:「全くその通りでございます」 |
新:「今日は楽しかったなー。ありがとう、おじさん。」 M:「はいッ!身に余る光栄でございますッ!!」 |
新:「で、来年も、適地探索して、ね?」 M:「御意にございますッ!」 |
新:「さぁて、これで撮影もおしまい。撤収ね」 M:「いえいえ、まだでございますぞッ!」 新:「え?」 |
M:「さぁここでッ!youtubeで学んだブッシュクラフト焚き火を展開し手挽きコーヒーを嗜むのでございますッ!少々お待ちを。」 新:「うーん、それはいいけどするなら早くしてー」 M:「ええっと、まずはフェザースティックを作り、そしてファイアスチールで点火をですね・・・」 新:「えーおじさんヘタだから時間かかる−」 |
M:「むむぅ、苦労して作ったフェザースティックが炎上もせず燻るだけで全滅?ええいもう一度フェザースティックからッ」 新:「だから言ったじゃないー。おじさーん、バーナーで点火したら一瞬だよー」 |
M:「また全滅ッ?!何故だ、これだけフェザースティックを作って何故炎上しないッ!」 新:「おじさーん、リアルに思いっきり日が暮れてきたよー」 |
M:「かくなる上は便利レベルを一つ上げ、取り出しましたるティンダーウッドでフェザースティックをですね」 新:「あーおじさん、あたしクルマでゲームしてるねー勝手にやってて−」 M:「こうやって一つ一つ状況に応じてリアルタイムに難度設定ができるのがブッシュクラフト焚き火の醍醐味でもありまして・・・あれ?新依名さん?楽しいのはここからでございますよっ新依名さ〜ん」 |
で、はい。今回の話は以上です。
ちなみに、技量不足なのに点火法にこだわるあまり焚き火にもたつくのは実話です。(笑)
この秋に実際ブッシュクラフト焚き火による手挽きコーヒーが趣味の一つとして加わったわけですが、自分のレベルですと、時間とにらめっこしながら失敗と不便を楽しむようなもので本編にある通りのオチになるのは明白なので、単独、あるいは余程、いや極限まで趣味とペースの合う方とでしか取り組まない方が良いと自覚しております。本当に。ああそれってこの世に自分しかいないじゃない・・・(笑)
燃料は落ちている木や枝を利用する場合、何百人何千人と押し寄せてできる趣味ではないので、本業の関係とはいえ北海道でも人口希薄地帯に居住するメリットを十分以上に活かして楽しみたいものです。
しかし、これで自分にもようやく一般に表明しやすい趣味が!と思ったのですが、ちょっと考えると火、ナイフ、斧、槍(落ちてる枝)、おまけに水や時計と魔界村か悪魔城のような装備の話になるのでちと危ないのではと思い至った次第でございます。ううむ。
まぁ、これも、人がいなくて安全にのんびりできる場所を数年探索したことの思わぬ成果、ということで、
次回予告 世界が不安に包まれる中届いた、撮影会の募集。 謎の香りに包まれた、自宅外撮影の甘い味。 そこには、安心して人形モデルが撮影できる全てがある。 次回、2020年3月のスタジオ撮影 新たなる挑戦が、また一つ。 |
今回刻んで前後編でした。
ちなみに後編最初のカットが実際は最後に撮ったものでした。その後例によって本当に転倒し(なんと支えに使っていた安い釣り竿立てが折れ曲がりました)、どうなることかと思いましたが、落ち葉にまみれたくらいで損傷等なく無事でした。「さすがにーにゃん、なんともないぜ」
実際のところ、ボディは消耗品として顔に損傷さえなければ・・・というところですが、2020年1月現在でこのアルテ132ボディは絶版が予告されているので、そうも言っていられなくなる日が来たらどうしようと今から不安が・・・。
ええと、撮影は2019年でしたが、更新は2020年になってからでした。ハイ。もう少し連携した方が良いようでまだ少し気が引ける(2020年1月現在。全く商業目的では無いとは言え自サイトの宣伝に利用するのもどうかとまだ思ってしまうのと、アカウントのネタは不可分なので、等身大人形モデル撮影趣味以外の方も何故かフォローして下さっているということもあり)ようなtwitter上では、電話(iphone7plus)で撮影した速報画像をその日のうちにアップしておりましたが・・・今回デジタル一眼レフ(Canon
eos5DMarkW)で撮影した画像を掲載いたしました。800×600で掲載しているのですが、このサイズで良いんでしょうかねぇ?
自力で撮影地を見つけなければならない日がいつか来るのは分かっていたことなので、秘密裏に偵察を進めていたところではありましたが・・・基本的にペースの合う人形モデル撮影(小型軽量とは言えフルシリコンのモデルを設置し、ポージングやメイク直しなどしながらモデルの表情やご機嫌を伺い、三脚を立てたカメラでレンズを換えながらリモートスイッチで撮影する、という恐らく最も遅いペースでして)の仲間が近くにいるわけではなく、痛車イベントなどの”自分以外の責任者によって許可された場所”以外の観光地で衆人環視の中撮影をする度胸も、とてもありません。ということで、人口密度の低い地方、私有地および商業施設では無い場所、観光時期でない時があり無人、そして撮影適地、という条件を備えたであろう場所がいくつか見つかったのは幸運以外の何物でもありません。この幸運が、続きますように・・・そして、今後もさらなる探索が無事に進みますように・・・。
何より、新依名さんが北海道の風景の中で、また落ち着いた良い表情を見せてくれたことが、私にとっては本当に嬉しいことでした。”自治体によって人形モデル撮影が許可された”カナディアンワールド公園から撤退する際には、もう屋外で良い表情を見ることは無いのかと思っていましたが・・・2019年中に3回参加した痛車イベントでは、”カナダの世界の人形のアリス展”というテーマに合わせ、ずっと”アリス”装備でしたが、それ以外のアウトドアと言いますかなんと言いますか、用途も無いのについつい買い集めてしまった某ゲームセンター関連のアクセサリグッズも活用した装備で屋外撮影ができたことも、良かったと言えるでしょう。オッサンに似合わない、しかも用途の無いグッズを販売すると、応援の意味で購入されてしまい北海道の果てでこんな活用がされてしまうのだ!そういうことだぞ!わかっているのか!(笑)
屋外撮影では常に、「進入や撮影が禁止されているわけでは無い場所で、家族や友人などの”人間”を記念撮影などの”当たり障りの無い表現”で撮影することには何ら問題は無いのに、何故人形モデルで同じことができないのか?」という疑問がつきまといます。誰の邪魔になっていないはずなのに(もちろん人間に比べセッティングや撮影準備に時間がかかり、順番待ちがいるのに良い場所の占有時間が長いというのは問題外として)ただ単に不快だという理由なら、仲間や交際相手、家族と外出している連中を見るのは不快だムカつくんだオラァ!(個人の感想です)というのも認められて然るべきでしょう。
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