・ギャラリーの魂とDPHの精神
突然の廃館から、時が過ぎた・・・
ちりんちりーん
M:「はいぃぃぃぃ何でございましょうお嬢様ーシクシク」 直:「爺や、お茶を。」 M:「はいぃぃぃかしこまりましたでございますぅオヨヨ」 |
直:「・・・ドールフォト倶楽部北海道 芦別カナディアンワールド公園ギャラリーの廃館は避けられないものであったとはいえ・・・使用人がアレでは鬱陶しさこの上無しですわね・・・」 |
M:「はいお茶でございますピー」
シパーンっ
M:「ぐはぁッ!」
直:「泣いてばかりでは何も解決しませんわッ」 M:「しし、しかししかしでございますよお嬢様ホーホケキョ」 |
直:「・・・全く、仕方がありませんわねぇ・・・」 |
直:「今此処に・・・」 |
直:「さまよえるギャラリーの・・・」 |
直:「たましいよ、」 |
直:「よみがえれーっ」 M:「な、なんの光ッ」 |
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M:「!!こ、これはッ!まさに漁村オーガディアの借家の和室の一角にギャラリーの魂が蘇ったようだッ!!」 |
直:「アナタがあんまりに鬱陶しいからですわ。それとメタ過ぎる発言は慎みなさい。このお話は一応人形ファンタジーなのです。」 M:「は、はぁ。それにしても見事に再現したものですなぁ」 |
直:「泣いているだけの無能なアナタと違って、このくらいワタクシには簡単なことですわっ。」 M:「は、はぁ。」 |
直:「さぁ、そこでボサッとしてないで滞っているサイトの更新作業でもしてきなさい。」 M:「お嬢様、それもメタな話で・・・」 直:「何か言ったかしら?」 M:「いッいえ何もッ!そそそそれでは失礼いたしますッ」 |
直:「・・・ま、ワタクシもギャラリーの最期に立ち会えなかったので丁度良かった・・・かな。何だか、落ち着きますわね。ギャラリーの日々が思い出されますわ・・・」 |
直:「人形写真趣味の人間が、不特定多数の一般の方々に向け、撮影者自身の姿と共に責任をもってプリントしたものを展示する・・・自分に、世の中に(ある程度)恥じないモノと表現の自律とを以て人形写真趣味というものを世に示す。世に問う・・・」 |
直:「ギャラリー亡き後も、形を変え、当家の使用人にその精神を継続させています。それでよろしいですわね。」 |
と、いうことで、ギャラリーから引き上げた物品の一部を活用し、自宅に再現セットを作っておりました。
いえその、ネタとして掲載するのはかなり後になってしまったわけですが。実のところ7月頃には完成していたのですが、掲載が遅れに遅れついに年明けに・・・(笑)おかげで年末に届いた試作フォトブック”カナダの国の人形のアリス”を小道具として使用することができました。その点はまぁ、良かったかと。これで、ある程度整えた撮影背景を二面用意することができました。撮影部屋自体は狭くなって物品配置に工夫が必要ですが、それでもバリエーションが増えたこと、引き上げてきたあのギャラリーの備品が一部を利用できたこと、ある程度の再現ができたことは価値があるものと思います。
実のところ、2109年10月20日に芦別市が運営する市民公園としてのカナディアンワールド公園のその後については全く関わってはおりません。”芦別市”が草刈りを始めとした環境、電気上下水道の設備維持、機械警備がなければ正直無防備と言えるレベルのセキュリティを行わなくなる以上、年間一千万円ともいわれる維持費人件費とその労力を誰が負担するのか。はっきり言いますと、居住地が100q離れた私には、無理と言わざるを得ません。
偉大な先人が、”施設内での人形撮影の許可”を芦別市から得ることに成功していましたが、それは言い換えれば”何かあれば自治体が責任を持つ。自治体スタッフの労力と人件費を割いてでも、まずは苦情に対応する”という表明に他ならないのではと思います。それ以前に申請を検討して頂く段階で自治体職員、あるいは首長に時間と人件費を負担して頂いている気もするわけですが。一個人の純粋な趣味のために。そう考えるとすごい話だなーと思うわけです。
あとは「何もせずに一日過ごすこと」が最大の魅力であるあの場所が、どれだけ理解をされるのか。”自治体”から”私的な個人の集まり”に管理運営が移ることでその活用の形がどう変わるのか。2019年末の段階では、私には何も見えては来ないのです。
と、いうことで、
次回予告 2019年の6月、予定より早い撮影地の喪失で、失意に沈んだ。 2019年の8月、不思議な縁で、イベント会場で屋外撮影の機会を得た。 そして・・・ 次回、2019年秋のある日。 人形モデルが、また北海道の景色の中に立つ。 |