・ギャラリーのラストシーズンを開けに行け!大作戦(後編)

と、いうことでドールフォト倶楽部北海道、芦別カナディアンワールドギャラリーのラストシーズンは始まった・・・。

各方面で今年で廃園、というアナウンスがあったからか、比較的天気に恵まれたからか、はたまた偶然今年世の中が超大型連休となったからか、例年にない人出があり、このギャラリーにもかなり多くの方に訪れて頂きました・・・。
まぁその、廃線の日になると駅にお集まりになってお悔やみ申し上げる方々を見るようでもありますが・・・この際それは言わないことにして・・・

M:「あれ?鈴さんは???燐酸、じゃなかった、鈴さ〜ん!」

鈴:「騒がないでくださいみっともない。私はここです。来館者が来ますよ。」
M:「おお鈴さん、そ、
その装備は・・・ッ!」
鈴:「こんにちは、人形をモデルにした写真展です。よろしければご覧ください。」



M:「おおッ素晴らしい接客でございますッ!!さすがは鈴さん!」
鈴:「使用人が
だらしない分、私が来館者をよりよい形でお迎えしなければならないだけです。」
M:「
ぐふッ!そ、それにしても、そのドレスはまさに伝統装備・・・!」
鈴:「伝統と言いますか、13年前のお下がりと言いますか・・・。直子さんがギャラリー開設時に着用したドレスをそのまま継承させて頂きました。」
M:「そのまま
着こなせるとは、さすが第三の継承者でございますなぁ。」
鈴:「私は人形三姉妹の次女ですので、第二の継承者です。そこのところをお間違いなく。」
M:「そ、そうでございますか・・・」
鈴:「そこ最重要事項ですから。何はともあれ、オホーツク番外地、キタの湘南、そしてオーガディアと拠点が変わっても喪われなかった貴重なレジェンド装備を纏ってここに立てるのは、継承者として光栄なことです・・・。」
M:「そ、そう思って頂けますと嬉しいですな。」
鈴:「Mさんのおかげではありません。
無能な使用人の杜撰な管理でも喪われなかったこの衣装の幸運に感謝しているだけです。」
M:「
ぐはぁッ!!
鈴:「さ、次の来館者がいらっしゃいますよ。」
鈴:「こんにちは、人形をモデルにした写真展です。よろしければご覧ください。」



ということで、天気が悪かった日を除き来館者は多く、10日間でのべ272名に達しました・・・。これは当ギャラリーにおいて前代未聞と言うべきでしょう。

M:「鈴さん、ありがとうございます。おかげさまで一般客の間でも好意的にご覧くださる来館者が多かったでございます・・・。」
鈴:「Mさんだけの接客よりは好意的に見てもらえたようですね。
よかった。私が来て。」
M:「うぅ・・・ほ、他のメンバーも当番としていらっしゃることですし、日のあるうちに屋外に出てみませんか?」
鈴:「そうですね。天気も良いですし・・・では着替えてきます。」
M:「よ、よろしくぅ」


鈴:「お待たせしました、Mさん。」
M:「おお、それもまさにレジェンド装備・・・!」

鈴:「・・・レジェンド、すなわちお下がり・・・はぁ。」
M:「え?何か言いました?」
鈴:「いえ何も。」
M:「それにしても良くお似合いでございますなぁ!まさにファッションモデル!13年を経て、鈴さんのために用意されたが如き装備でございますよッ!」
鈴:「まったく、おだてても何も出ませんよ?」
鈴:「それにしても良い天気。風はちょっと強いけど。」
M:「いやぁ本当に背景も含めオシャレでございますなぁ鈴さん。」
鈴:「ふふ。ありがとう、Mさん。」
鈴:「気温も上がってきて、ここの桜ももうすぐ開花ですね。そうしたら・・・」
新:「私の出番ね!お姉ちゃん。」
鈴:「え?」



で、



次回予告

ネタの伴わない画像にお話をつける能力の決定的不足。それはこのサイトを司る縺尋・サザッキィの根本的問題。
それにより停滞した物語を、突然の乱入者が断ち切る。
桜の開花と共に現れた救い主とは、誰か。

次回、桜とアリスと桜の国のアリス

この撮影は、昨夏既に仕組まれていた。



鈴さんについては、モデルとしては”コードネーム:不遇の次女”という時期が長かったのですが・・・ようやく本サイトで本格登場できました。頭は2014年製ですから、長かった・・・。前回も触れたとおり、ウチのモデルとして演技をしてもらうには、新依名さんに比べ表情変化が難しかったのです・・・。新依名さんとは違う演技の幅を期待してしまうポジションですので、角度による写りや口開き調整などに関しても必然的に要求が高くなってしまうということで・・・。

前々回からのミッション・ブリーフィングという形や、いちいち作戦名をつけるというネタは旧サイトからの伝統で、XBOXのゲーム”メタルウルフ”からなんですが・・・今更誰も知らないかもしれません。だが心配ない!何故ならメタルウルフは今年リメイクされるらしいからだ!喪われるものの非常に多い2019年の中で、楽しみなことの一つであります。

今回鈴さんが着ていたドレスはまさに13年前、初代直子さんがギャラリー開設時に着ていたものです。当時の拠点はオホーツク番外地でしたから、その後キタの湘南、さらに現在のオーガディアへと二度の転居を経てこの通り健在であったことは幸運と言うほかありません。着用当時の模様に関しては人形といる生活REBOOT第7話の”より抜き人形といる生活”で再掲載しておりますので、ここでは当時の画像を掲載してみることにします。


モデルは初代直子さん、オリエントのソフビヘッドに直立ソフビボディのキャンディーガールでした。眼に関しては加工請負をしていたあめさんという方に依頼して、可動及び交換可能となっております。いやこの当時等身大人形の眼の可動はメーカー純正では存在していなかったんですよわかってくださいよぉ。その後ガラス製アイへの交換を経て蓄積した技術を活かし、シリコンモデルのガラス製アイへの交換などにつながっているわけです。いわばあめさんは心の師匠と言っても過言ではないのですが・・・今どうしていらっしゃるのでしょうか。私はここまで来ましたよ!

この当時は、仕事での使用を含めいわゆるコンデジを使っていたのですが、DPHの先輩メンバーに影響を受け、デジタル一眼レフを使ってみようと思い立ち、私の父が買ったはいいがまるで使われていなかった、Canon EOS Kiss Nを実家から借りてきて撮影をしておりました・・・。その後割とすぐ自前でデジタル一眼レフカメラ及びレンズを買うようになり、EOS 30D、EOS 5D Mark2を経て現在のEOS 5D Mark4に至っています・・・。

結果的に同じ場所、同じ衣装を撮ったわけですが、モデルもカメラも13年ですっかり変わりました。感慨深いところです・・・。


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